ナタリー・シャヴァンヌ＝オニール

1974年、パリの外国語学校で学んでいたナタリー・シャヴァンヌ＝オニールは、当時モラル・リアマメントとして知られていたイニシアティブズ・オブ・チェンジの活動に出会った。彼女はスイスのコーにある国際センターに2度滞在し、周囲の人々にポジティブな変化をもたらすには、どんな人生も小さすぎるという考えに直面した。学業を終えると、この運動に関する知識を深め、この運動が提唱する生き方の基準と心のあり方について自らの経験を深めるため、英国に招かれた。

ロンドンのチャールズ・ストリート・センターでの滞在は、「人々があなたの本になる」という初期の直感に応え、多くの分野を学ぶことになった。

あらゆる階層のゲストが、メディアのスポットライトから守られながら、安心して有意義な交流ができるような生活の質と雰囲気を維持することが重要だった。この経験は、後にナタリーがブローニュとイッシー・レ・ムリノーにあるフランスのセンターで、そして自分の家でさえも生かされることになる。ロンドンをはじめ、コー、アメリカ、アイルランド、インドのアジア・プラトー、パリの各センターで受けたサポートの質の高さは、ナタリーが人間的に成長し、この運動に献身するのに役立った。

ナタリーは、「変革のイニシャティブ」に関わる人々との出会いの中で、特に印象に残った発見があった。それは、彼らが日々、超越性を求めて沈黙と内なる傾聴を実践し、それが彼らの人生や人間関係を形成し、彼らの行動を導いているということだった。彼女はまた、自分自身の人生の意味を求めて、この道に足を踏み入れたいと思った。

1980年代から90年代にかけて、彼女はこの運動のフランス語版である『Changer』誌で働く機会を与えられた。そこで彼女は今日に至るまで恩恵を受け続けているトレーニングを受け、現場での経験を伝え、運動の精神を反映した個人的な記録を書いた。また、フランス語の内部ニュースレター『Quinze-Echos』にも携わった。

1984年、フレデリック・シャヴァンヌと結婚。2人の子供をもうける。モロッコで育ったシャヴァンヌは、アラブ世界と西欧世界の関係、特に何度か訪れたチュニジアでの冒険の旅に彼女を連れて行った。また、ユース・フォーラムで地元チームをサポートするため、南アフリカやカメルーンにも一緒に行った。

1998年から2015年にかけて、フレデリックと彼女は、フランスにいるチュニジア人の同僚や友人とともに、フランスの社会的結束を深刻に脅かしていたアイデンティティに基づく緊張に対抗する目的で、異文化間対話フォーラムを主導した。このような取り組みから、他者の論理に身を委ねる覚悟がなければ、真の対話はありえないことを学んだ。

2003年から2013年にかけて、2001年9月にニューヨークで起きた事件を受けて国連が立ち上げた「平和のための10年」をきっかけに、ナタリーは中等教育（11歳から12歳）の若者を対象にした平和、共生、対話のための教育プログラムに携わった。2017年と2018年、彼女のユースワーカーとしての経験は、過激化のリスクにさらされる恵まれない若者を対象に、パリ近郊の町の中学・高校で実施された市民意識啓発プログラム「Oui Act」で活かされた。

現在住んでいるヴェルサイユでは、誰もが自分の居場所を持てる社会を築くために、互いの違いを最大限に生かそうとする女性たちの異文化交流グループに参加している。

2015年からはICユナイテッド・キングダムの理事を務めている。